ポール・グレアム "What I Worked On" の翻訳
ポール・グレアムの長編エッセイ、"What I Worked On"を翻訳しました。
これはポールの生涯の振り返りという趣のエッセイで、彼のエッセイの中でも特に長いものとなっています。
次のツイートを見て翻訳する気になったのですが、異様に時間がかかってしまいました。
ポール・グレアムの新作、長すぎて辛いから誰か翻訳しといてhttps://t.co/ULqWOYCWJL
— コンポーネントにマージンを持つのをやめろ (@mizchi) 2021年2月25日
こんなに長い文章を翻訳する以上、普通に翻訳するのではなく、何か変わったことをやってみようと思って、機械翻訳(DeepL)の結果を編集するという形でやってみることにしました。
次のようなツイートもその動機になっています。
機械翻訳でもポストエディットをかませれば最終的には同じことができるじゃないかと言われそうだけど、人間の一次翻訳者からのリライトにしろ、機械翻訳のポストエディットにしろ、気を付けていても最初の訳文の言葉選びに引きずられるんですよ。正直、自分で初めからやったほうが楽。
— 福嶋 美絵子(はらぺこ翻訳者) (@Eugene_Roserie) 2021年5月17日
実際やってみて、「正直、自分で初めからやったほうが楽」という気持ちはわかりました。微妙な不自然さ、ちょっとした間違い、ひどい間違い、訳抜けなど、いろいろなパターンの修正箇所があり、また機械翻訳文に引きずられてしまうという意味でもあまり精神衛生上よくありません。機械翻訳の使い方としては、自分で一から翻訳しつつ、横に置いておいて迷ったときに見るぐらいがちょうどいいのかもしれません。
ただ、今回は実験という意味も込めて、あえてできるだけ原文を生かす方向でやってみました。主な修正箇所を別記事にまとめています。英文解釈に興味のある人は読んでみてください。